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【農耕生活の功罪】(弘教寺だより 令和2年3月号掲載)

 今から約1万年前、人類はそれまでの狩猟採集生活を農耕生活へと転換しました。その結果、「安定した食糧の確保が出来、定住する」「子供を産み育てやすい環境となる」「爆発的に人口が増える」「暮らしが豊かになり村落が拡大して都市化し、文明を生み出す」ことになったのです。人類の素晴らしい進化・発展だ…と私は思っていました。
 でもその結果起きたのは「炭水化物摂取による虫歯の発生」「農耕・家畜の世話の為の労働時間の著しい増加」「洪水・虫害等災害の発生」「作物の貯蔵管理の手間の増大」そして「家畜化した動物由来の感染症(はしか・結核・ペスト・コレラ等)発症」…「縄張り意識による侵入者排除のための戦い」などでした。
 現在新型コロナウィルスが猛威を振るっていますが、その大元こそは農耕生活を選んだことだったのかも知れません。
 人間は知性を備えた素晴らしい存在です。でも、その知性こそが新たなる問題を生み出し、自らを苦しめ続けているように思えます。それがわかっても止まることは出来ません。人間だからです。仏様が心配される理由は私の側にごまんとあることを実感します。

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