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【やまゆり園事件】(『シティライフ』令和2年3月14日号掲載)

 間もなく「津久井やまゆり園」で利用者ら45人が殺傷された事件の判決が出ます。この件についてライターの渡辺一史氏は「『入所者は生きる意味が無い』という被告の主張は、生産性の有無で人の価値を測る現代社会では誰もが抱きうる」と述べています。
 生産性…一体私にどれだけの生産性があるのでしょう。又いつまであるのか、失ったらどうすればよいのか。考えるのを止めて被告を極悪人だと斬り捨てれば気は楽ですが、果たしてそれで良いのでしょうか。
 私はなぜ生まれ、今生きているのか。これからも生きる為なら他の生き物の命を奪い続けて良いのか…正直わかりません。
 釈尊は、全てのいのちが等しく尊いとおっしゃいます。
 ならば被告の命も尊いのです。
 このような いのちの問題の答えは煩悩を抱えた人間には出せまい。それが悟れし仏の見立てです。命を問うほどに苦悩に沈むしかない私をすくうに、悟らしめるより他ないと見抜かれたのが仏でした。その真意を伺いつつ、いのちの問題を共に考え続けて参りましょう。

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