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第103回 【涙の理由】

 最愛の人との別れほど悲しい現実はないでしょう。とめどもなくあふれる涙、今はその涙をぬぐう必要もありません。まさに涙枯れ果てるまで悲しみを尽くしましょう。
 その上で失礼を承知で申します。涙は別れを意味し、「あなたは行ってしまうけれど、私はここに残ります。私は行けません、いえ行きません」そんな意思表示に他ならないと感じるのです。自分が遅れて行くのであれば、悲しみの度合いも異なることでしょう。
 要はこの命の行き先の有る無しだと感じます。
 皆に同じ行き先があれば、また再会できるのです。心配いらないのです。
 勿論死んだ後のことは誰にもわかりません。それはどうかそれぞれの宗祖にお尋ねになって下さいませ。きっと安心なる命の行き先をお教え下さることでしょう。それでも止まらぬその涙は悲しみからだけでない、先に逝きしお方が身をもってお示し下された「命の故郷」、そこに帰れる安心の涙と頂戴致しましょう。

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