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【自力と他力】(『シティライフ』令和2年12月12日号掲載)

 「他力」は「自力」の対語として用いられ、自分で為さず他者任せにするという意味でよく使われます。
 自力は素晴らしいことです。例えば、対人関係のお悩みにおいては「相手は変えられない。だから自分が変わるしかない」と申します。自分を見つめ、自分を正していく。自分の方が変わればよい。その通りです。でも出来ますか。
 仏教では、執着を離れたところが悟り(安らぎの境地)であると申します。その悟りを得るため、「自分で自我への執着を離れようと努める」のが自力です。尊く厳しい道のりです。
 「自力」の生き方が出来るお方を尊敬します。でも出来ない人は、いえ私はどうなのかという問題です。わかっていてもやらず出来ず、苦悩が増すばかりなのがこの私でした。
 そんな私に阿弥陀仏のお力(他力)が届いて下さいます。「我に任せよ(苦悩を手放せ)」と…。自分で現状変更が出来ない私は、苦悩を手放すより他に苦悩からの解放はありません。苦悩を手放さしめる力、それが他力ということです。

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