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【折れない心】(弘教寺だより 平成31年2月号掲載)

 少し前に『市原市養老渓谷 とある温泉旅館…寂れたその旅館に再生請負人が乗り込んで最低限の費用を貸し出し、また自らが改装工事を行って旅館を蘇らせる!』といったテレビ番組がありました。その請負人の熱意・行動を見て、宿の女将さんが「こんなにも良くして下さって…もう今後いい加減なことは出来ない」と涙する姿が印象に残ったのです。
 それからしばらく時間が経ち、放映直後は盛況だったであろう旅館は今どうなっているのでしょう。そして一年後は…。
 「人を動かすのは人の心 人をすくうのは仏の心」でありましょう。すくいとは浄土の仏と生まれさせて頂くことであり、また私を見捨てない、支え続けるというおはたらきです。
 その支えにより、私は強靱な鉄の身体になる…のではなく、ヤナギになるのです。どんな強風にあおられようとも、枝葉が多少ちぎれ吹き飛ぼうとも「折れない」心を頂きます。
だって仏様が我をすくおうとされるおはたらきだって折れること無し、変わること無しなのですから。あの旅館が正に新緑のヤナギの如く、逆風にも負けずに心地良い温泉を提供し続けて下さることを念じています。

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